top of page

GCCとは

 GCC(Gulf Cooperation Council 湾岸協力理事会)とは1980年に設立された中東湾岸地域6ヶ国(サウジアラビア、オマーン、クウェート、UAE、カタール、バーレーン)による地域機構です。近年これらの諸国は高い石油価格に支えられ、急速な経済成長を遂げています。一方、EU、ASEANに次ぐ地域統合も進んでおり、既に関税同盟を締結して共同でFTA交渉を行っています。これらの国々は国内的には君主国、アラブ・イスラーム文化、石油経済、高い出稼ぎ移民の割合といった共通性が、対外的には親米国という特徴があります。

United Arab Emirates

State of Qatar

Kingdom of Saudi Arabia

 

Gulf Cooperation Council

Sultanate of Oman

Kuwait

Kingdom of Bahrain

なぜ、今GCCか

 豊富な天然資源を背景に経済成長を続けるGCCは、世界の注目の的となっています。しかし、1970年代以来、二度目のオイル・ブームに湧くGCC諸国は今や単なる「アラブの大富豪」ではありません。世界がグローバル化した今日、ドバイを中心として「国際経済のハブ」と化したGCCには世界各国から多くの投資と人が集まっています。

 

 日本にとってもGCC諸国は石油の約7-8割を依存するエネルギー安全保障上重要な相手であり、資源競争が過熱する今後の時代において資源の安定供給をより確かなものにするための「重層的関係」の構築が今求められています。

 GCCで高まる日本への関心

 折りしも近年、GCC諸国では日本への関心が高まっています。特に人口の大半を占める若者の中には、マンガやインターネットで視聴可能なアニメ・ドラマ等を入り口として日本社会への興味を抱く者も多く、日本語学習熱・日本留学熱もかつてないほどまでに高まっています。また、経済発展と伝統文化を共存させる日本を自国の将来のモデルとして見る者も少なくなく、9.11事件以降の特異な国際政治の展開により、アラブ・イスラーム圏における欧米のイメージが悪化しつつある今日、日本への期待は一層高まっていると言えるでしょう。しかし、日本では残念ながらこの地域に対する関心・理解が進んでいるとは言い難い状況で、現状ではGCC側の「片想い」の印象が拭い切れません。

bottom of page